|
ノヴス・オルド・セクロールム (Novus ordo seclorum , 英発音 : ) は、「時代の新秩序」を意味するラテン語の成句で、アメリカ合衆国の国璽の裏面に書かれている。 1782年に国璽のデザインに取り入れられ、1935年以降は1米ドル紙幣の裏面にも印刷されている。 このデザインに基づいた陰謀説を信じる人々は、このフレーズをしばしば「新世界秩序」と誤訳する。 == 起源と成句の意味 == この成句は、ウェルギリウス『牧歌』第4歌を踏まえている。 その5-8 行目に、次のような表現がある。 「 saecla 」「 saeclorum 」等の活用形は、ラテン語の詩や散文の歴史上しばしば、より一般的な「 saecula 」等の代替として使われてきた。 「 saeculorum 」の形は、「 ae 」「 o 」では長く「 u 」では短いため、音節上ヘクサメトロス(六歩格)の韻文には適合しない。 中世の「 ae 」「 æ 」「 e 」の置き換えについては、「Æ(英語)(日本語)」の項を参照のこと。 「中世」を意味する「 medieval 」「 mediæval 」という単語そのものが、実例として挙げられる〔See declension of the second declension noun ''saeculum'' (or ''saeclum'' in its poetic form) at http://en.wiktionary.org/wiki/saeculum〕。 中世のキリスト教徒は、ウェルギリウスの詩をキリスト降誕を予言したものと解釈した。 アウグストゥス帝時代は紀元前ではあるが、世の中がキリスト降誕に向けて準備を始めた黄金時代とみなされた。 この時代の偉大な詩人は、キリストの秘蹟がもたらす啓示や霊光の源と考えられた〔Ann Raftery Meyer: Medieval allegory and the building of the new Jerusalem DS Brewer, 2003. ISBN 978-0-85991-796-4〕。 「 seclorum 」という単語は、「世俗( secular )」を表すのではなく「 saeculum 」という単語の所有格複数形であり、この場合「世代」「世紀」「時代」を意味する。 「 Saeculum 」はのちにキリスト教ラテン語で「時代」「世界」を表すようになったが、「 secular 」はそこから派生している。 しかし「世俗の」を意味する形容詞「 secularis 」は、「時代の」を意味する「 seclorum 」の所有格複数形とは別単語である〔Lewis and Short, ''A Latin Dictionary: Founded on Andrews' Edition of Freund's Latin Dictionary: Revised, Enlarged, and in Great Part Rewritten by Charlton T. Lewis, Ph.D. and Charles Short, LL.D''. The Clarendon Press, Oxford, 1879, ''s. vv.''〕。 このように「 Novus ordo seclorum 」のモットーは、「時代の新秩序」と訳される。 アメリカ合衆国の国璽をデザインするために招聘されたチャールズ・トムソンはラテン語に詳しかった。 彼はアメリカ独立宣言採択の日以来の「新しいアメリカの時代の始まり」を表すために、このモットーを取り入れるよう提案した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ノヴス・オルド・セクロールム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|